索引簿の作り方 — 電子帳簿保存法の検索要件を表計算ソフトで満たす
2026-09-14 更新。国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】」(令和 8 年 7 月)をもとにしています。文中の「問」はこの一問一答の番号です。
要点
- 索引簿は、保存した請求書・領収書などのデータを 1 件 1 行で並べた一覧表です。
- Excel などの表計算ソフトで「取引年月日その他の日付」「取引金額」「取引先」を入力し、その機能で範囲を指定した検索や 2 つ以上の項目を組み合わせた検索ができれば、検索の要件を満たすと国税庁は説明しています(問 50)。
- 表の行とデータのファイルを対応させておく必要があります。国税庁の例では、ファイル名を 1、2、… の通し番号にしています(問 50)。
- ファイル名に日付・金額・取引先を入れる方法(ファイル名のルール)と違い、ファイル名は通し番号でよいので名前を考える手間はかかりません。その代わり、表への入力が必要です。
テンプレート CSV(登録不要)
電帳リネームが作る索引簿と同じ列のテンプレートです。見出しと記入例が 1 行入っています。UTF-8(BOM 付き)なので、Excel でそのまま開けます。
国税庁も Excel 形式の索引簿のサンプル(連番・日付・金額・取引先・備考の 5 列)を公開しています(参考資料(各種規程等のサンプル))。
列の説明
| 列 | 入れるもの | 例 |
|---|---|---|
| 連番 | 1 から始まる通し番号。ファイル名を通し番号にするなら、この番号と同じにする | 1 |
| 取引年月日 | 取引年月日その他の日付。2024-01-31 の形で入れると Excel が日付として扱い、範囲で絞り込める |
2024-01-31 |
| 取引先 | 表記をそろえた取引先名 | 株式会社サンプル |
| 取引金額(税込) | 数字だけ。「円」などの文字は入れない | 110000 |
| 書類種別 | 請求書、領収書、注文書など | 請求書 |
| 書類番号 | 請求書番号など。無ければ空欄 | INV-0012 |
| 保存ファイル名 | 保存したデータのファイル名。表の行とファイルを対応させるための列 | 20240131_株式会社サンプル_110000.pdf |
| 元ファイル名 | 受け取ったときのファイル名。メールの添付ファイル名から探すときに使う | invoice_final_v2.pdf |
| 備考 | 自由に書く欄 |
検索の要件に関わるのは「取引年月日」「取引金額」「取引先」の 3 列です。ほかの列は、あとで探しやすくするためのものです。
金額は、帳簿の経理方法(税抜経理・税込経理)に合わせるのが基本ですが、書類に書かれた金額を入れてもよいとされています(問 57)。税抜で入れるなら、見出しを「取引金額(税抜)」に変えておくと迷いません。
作り方の手順
- 電子取引データを保存するフォルダを決める。
- 受け取ったデータをフォルダに入れ、ファイル名を通し番号(
1.pdf、2.pdf…)にするか、日付・取引先・金額を入れた名前にする。 - テンプレートを開き、1 ファイルにつき 1 行、日付・取引先・金額などを入力する。
- Excel 形式(.xlsx)で保存する。CSV のまま保存するときは「CSV UTF-8」を選ぶ(ほかの CSV 形式だと、別のパソコンで開いたときに文字化けすることがあります)。
- 改ざんを防ぐ措置をとる。索引簿は検索のためのもので、これだけでは足りません。事務処理規程を定めて運用する方法などがあります(問 19、問 30)。
Excel で検索する方法
見出しの行を選んで、[データ]タブの[フィルター]をオンにします。見出しに ▼ が付くので、そこから絞り込みます。
- 日付の範囲: 「取引年月日」の ▼ →[日付フィルター]→[指定の範囲内]で、開始日と終了日を入れます。
- 金額の範囲: 「取引金額」の ▼ →[数値フィルター]→[指定の範囲内]で、下限と上限を入れます。
- 2 つの項目の組み合わせ: 「取引先」で絞り込んだあと、続けて「取引年月日」や「取引金額」で絞り込みます。1 つの項目で検索した結果を、さらに別の項目で絞り込む方法も要件を満たすとされています(問 49)。
Google スプレッドシートでも、[データ]→[フィルタを作成]で同じように絞り込めます。
よくある間違い
- 日付を文字で入れている。 「2024.1.31」「1/31 請求分」のように入れると、Excel が日付として扱わず、範囲で絞り込めません。
2024-01-31や2024/1/31の形で入れます。 - 金額に文字を入れている。 「110,000円」「11万円」のように入れると数値として扱われず、範囲で絞り込めません。数字だけを入れます。
- 行とファイルの対応がずれる。 並べ替えたあとに連番を振り直したり、ファイル名だけを変えたりすると、どの行がどのファイルか分からなくなります。連番は一度付けたら変えません。
- 1 か月分をまとめた書類の日付と金額が合っていない。 個々の取引の日付と金額で入れるか、発行日(または受領日)と合計金額で入れるか、どちらかに決めてそろえます(問 55)。
- 索引簿だけ作って、改ざんを防ぐ措置をとっていない。 検索の要件とは別に必要です(問 18)。
電帳リネームで索引簿を作る
電帳リネームの有料プランでは、PDF にファイル名を付けるのと同時に、このテンプレートと同じ列の索引簿 CSV を作ります。「保存ファイル名」の列にはリネーム後の名前が入るので、行とファイルの対応を手で取る必要がありません。ファイルはブラウザの中だけで処理し、サーバーには送りません。